最大の葛藤

まずチーム作りに必要なのは、コーチ陣だ。GHと一緒に名前を挙げていく。同じところでペンが止まる。ヘッドコーチ、、、

2015シーズン、コーチホセは、全てのコーチを兼ねていた。ヘッドコーチ、オフェンシブコーディネーター、ディフェンシブコーディネーター、スペシャルチームコーディネーター。それ以外のコーチは全て、ポジションコーチだった。

ウォリアーズは一年休部をし、2015年新たにスタートしたチーム。シーズン前にスタッフがそろわなかったのだろう、その中で彼一人で頑張ってよくやったなあと思っていた。シーズン途中、あれ?と思ったことは何度かあったが、それを押し切る統率力が彼にはあったし、ベテラン選手のほうが、55歳の彼より、ずっと大人で、彼に付いていっていた。


しかし彼がヘッドコーチの器ではない、と思う出来事が起こった。そう最後のミーティングの時。彼は、最後には、プレイオフの試合会場に選手全員でスタイルして乗り込むと、本気で言い出したのだ。だいたい、私はその前に何度も「プレイオフ進出のルールについて」彼に確認している。そのたびに彼は、「我々は全勝で勝ち上がるので、そんなルール全く問題ない」と言い切っていたのだ。


ヘッドコーチは、納得いかない選手をなだめる役のはず。それを率先して暴れまわる姿は、おもちゃを欲しがる子供にしか見えなかった。


私は、移籍のときは、常にヘッドコーチで決めていた。いろんなチームからオファーをいただいたときは、必ずヘッドコーチとフットボールについて語り合い、そしてチームを決めていた。私が所属したチームのヘッドコーチは、元ラインだった人が多いのはそのせいだと思う。


それを考えたとき、彼のチームに、私は絶対に移籍しないだろう。


しかし、今回は状況が違う。彼が先にチームに居た。そして私が後から入ったオーナーだ。そして彼を慕っている選手たちがとても多いのだ。私の一存でヘッドコーチを変えてしまって良いのだろうか。このことがこの後3ヶ月間私を悩ませ続けた。



Betty Suzuki Official Ownd

アメリカ女子プロアメリカンフットボール殿堂入り選手。25年の選手生活後、チームオーナーを経て、2021年引退。引退後は、世界的ボディビルコーチ・ミロシュシャルチェブと結婚しプロボディビル界で働いている。

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